赤やピンク、グリーンにイエロー・・・色とりどりの実が可愛らしいヒペリカム

暑さ寒さに強く、「地植え」や「鉢植え」で育てることができ、気軽に楽しめるお花です。

爽やかな緑葉、おひさまカラーのお花、淡く華奢な実が徐々に色づく様子。

年間を通じて成長を楽しんでいただくことができます。

お庭に地植えにしたり、鉢植えにしたり、寄せ植えに切り花に。ヒペリカムを長く楽しんでいただけたら…と願っています。

そこで、ここではヒペリカムの1年間の様子をご紹介します。
ヒペリカムのページにある「ワンポイントアドバイス」も参考になさってくださいね。

それでは、成長の様子を見ていきましょう。

切り花で見かけるときは、しっかり実が色づいていますよね。
そのため、お花の色を初めて知る方も多くいらっしゃいます。

ヒペリカムのお花は、品種によって濃淡の違いはあるものの、すべて黄色です。
少し濃い目の黄色で、ご紹介する際はいつも「おひさまカラー」とお伝えしています。
雨の日や曇りの日でも、お庭にヒペリカムのお花が咲いていると、おひさまに代わって元気をわけてもらえるー…そんな気がします。

まあるいこの画像のようなものはつぼみ。

つぼみが少しふっくらしてくると、つぼみの中心がモクモク・・・。

1本の枝にたくさんのつぼみをつけます。
(栄養分・日照量など生育状況によって異なります。)
一番中心のつぼみから咲き始める様子は、王冠のようにも見えます。

つぼみが開き始めたら一気に開花。ほんの数日で花びらとがくが散ってしまいます。
この中心の小さなぷくっとしたところが栄養とおひさまの力によって色づいて実になります。

一度に沢山咲いている様子です。

徐々に色づいていく可愛らしい実は、毎日眺めたくなります♪
浴びるおひさまの量によって実の色づくスピードに差がでます。

実が色づく前に小さなまま黒くなってしまう場合は、おひさまが強すぎる(及び高温)か、逆に日光不足が考えられます。
栽培地域によって異なりますので、様子を見て移動し、適地で栽培していただけたらと思います。
実が色づく前に切り花として室内に飾った際も、数日で下の画像のような状態になります。

色づく様子を順に追ってみると・・・

これはマジカルシリーズの「マジカルレッドスター」です。
花は数日で散ってしまいますが、実は徐々に色濃く大きくなり1ヶ月半~2ヶ月色の移り変わりを含め、楽しむことができます。

この後、そのままにしておくと、実が茶色になり中の種が充実しはじめます。
種がしっかり充実すると、実がはじけ、地面に落ちます。
新しい種からは、うまくいけば芽が出ます。
葉や枝はカリカリに茶色になります。

実の様子をご案内したかったためそのまま成長を追ってきましたが、そこまで置かずに、しっかり色づいたなと思ったら6月下旬までにいちど剪定(枝をカット・切り戻し)することをお勧めします。

剪定することでボリュームが出ますし、年に2度、花と実を楽しめる可能性があります。
また、夏の暑い時期に春先のようなきれいな新緑がお庭を彩ります。

剪定せずにいるとボリュームに欠けるだけでなく、夏のお庭に茶色くなった葉や枝が目立ってしまうことになります。
(もちろん、花と実は1年に1度で良い、茶色い枝や葉は気にならない、ということでしたら無理に剪定する必要はありません。)

剪定はこのくらいしっかりします。
地際から15センチ位です。2節か3節残しましょう。
もう脇芽がふいてきていますね。

しばらくすると脇芽が伸びてきます。

これがグングン伸び、ボリュームも出てきます。

日照量が十分にあれば、9月頃花が咲き、その後、実をつけます。
十分でない場合は花が咲くまでで終わる場合もあります。
栽培地域、植えた(置いた)場所によって、実がしっかり色づかない場合もあるかと思いますが、夏に新緑を楽しむことができますので、剪定はお勧めです。
秋にも実が色づいてほしい!という場合は日光のたくさん当たる場所へ移動してみてくださいね。

そして秋が深まると、枝も葉も実も茶色になっていきます。
年末、お庭の大掃除のついでなど、強い霜がくる前に剪定するとお庭もすっきりします。
秋に選定できなかった場合は、強い霜の心配がなくなった春先に剪定しましょう。

翌春にまた新芽がふいてきます。

そして新芽が伸びてボリュームが出ます。

しばらくすると、つぼみが見えはじめます。

そんな繰り返しのヒペリカムです。

ヒペリカムはもともと低花木のため、「木を高くしよう」と剪定せずにいてもなかなか高い木にはなりません。
剪定しないでいると地際から数10センチが1本の幹になり、枝数が少なく、花や実も少なくなります。
しばらく手を入れていなかったな・・・という場合は、以下のどちらかをお試しください。

① 枝分かれしているところから2節か3節残し、すべての枝を剪定しましょう。
② 地際からボリュームを出したい場合は、思いきって地際から15センチ位で剪定します。
  地際などから新芽がふいてきます。

剪定を繰り返すと、徐々にボリュームが出てきます。挑戦してみてはいかがでしょうか。

現在、当社で生産・販売しているヒペリカムは、育種元とのライセンス契約により栽培している品種となります。ご自宅で楽しむための増殖は問題ありませんが、販売及び譲渡目的の生産及び増殖にはライセンス契約が必要です。鉢花(ポット苗)・切り花ともに、増殖の際はご留意ください。

ヒペリカム

オトギリソウ科 オトギリソウ属
耐寒性多年草  立生低花木  50cm~1m
花ことば 「悲しみは続かない・きらめき」
いつか明るい未来へ歩み始めることができるよ…そんな元気をもらえる植物です。
漢方薬としても使われます。良い香りです。